部長挨拶

 

渡邊剛

 

 前任の吉本さんから伝統ある北大ヨット部部長という大役のバトンを受け取ってから2年目になります。

 まだまだ、ヨットについてはわからないことだらけで、学生諸君をはじめ監督やスタッフ、OBの方々に大変ご不便とご迷惑をおかけしたことと思いますが、報告会や親睦会などに参加させてもらい皆さんに話を聞く中で少しずつわかってきたこともありました。それはヨットという競技が実にいろいろな要素で成り立っているということでした。個人の技術力、組織で動く団結力、そして船体などを維持する資金力などの複合的な要素がうまくかみ合うことが不可欠で、しかも、結果は天候や海況など天運にも多分に影響される。それは他の競技や部活ではなかなか経験できないことで、その後の大学での研究活動や社会に出てからの活動においてとても重要なことを経験しているなと思いました。

 年末の親睦会では、4年生の皆さんは何かをやり遂げた頼もしい顔をしていましたし、3年生以下の後輩はそれを受けて自分たちはどのようにしてやっていくかという希望に満ちた顔をしていたように感じました。昨年度もここで述べさせてもらいましたが、海での活動は常に命の危険があるということと、北大に入学してきたからには無事に卒業して欲しいという、身の安全と学業の両立の2点を最後にお願いして、本年度のヨット部の活動が悔いのないように精一杯頑張ってくれることを期待したいと思います。

監督挨拶

 

藤田芳康(平成22年3月卒)

 

帆楡会会員の皆様、部員の保護者、大学関係者の皆様には、日ごろから北大体育会ヨット部に多大なご支援をいただき大変感謝しております。この度、創部70年を超える歴史ある北海道大学体育会ヨット部の監督を務めることになりました、藤田芳康と申します。今後、本業の傍ら時間を見つけてできるだけ現役とのコミュニケーションを図りながら、ヨットや部活動を通じた青少年の育成という重大な任務を全うしていきたいと考えております。

北海道大学ヨット部が活動する小樽市祝津の祝津ヨットハーバーでは現在に至るまで、死亡事故0の伝統を引き継いでおります。この伝統を絶やすことなく、「安全第一」「自力出艇自力着艇」をモットーとして活動して参ります。監督として、学生一人一人にかけがえのない経験をさせて卒部させることができるよう応援して参ります。引き続き皆様の温かいご支援をいただけますようお願いいたします。

 

新入生の皆様へ

我が北大体育会ヨット部は学生の自主的なチーム運営をしており、ときにはぶつかり合いながらも仲間と苦楽を共にし、共に学び、成長する環境が用意されています。また、当部は、1949年に創部以後、毎年多種多彩な人材を社会に輩出しており、部活動を通じて多くの人とのつながりを持つことができます。部活動で形成されたつながりは単に4年間の活動で終わるものではありません。このような人とのつながりは学生の財産となり、きっと将来を豊かにしてくれることでしょう。

ヨットという競技そのものが自然と向き合うスポーツであって、北海道の大自然の美しさや日本各地の大海原の雄大さ、時には人間が無力であることを痛感するほどの自然の厳しさと向き合うことになります。また、ヨットレースは洋上のチェスとも称されるほど、知略に富んだスポーツです。常に周りにアンテナを張り刻々と変化する風や周囲の状況に対応し、どうしたら目の前の敵に勝つことができるか、どうしたらレースを通じて勝利することができるかを、自分で考え決断し実行しなければなりません。大自然の中で、仲間に支えられながらも困難に立ち向かい自分は何をすべきかを考えて活動することは、人生にとってかけがえのない経験となります。

私自身、スタッフ達と共に、学生一人一人が自ら考え行動することができるチームを作り、素人集団である北海道大学ヨット部の名を全国に轟かせる日を夢見ています。

いろいろと書きましたが、言いたいことはシンプルです。

ヨット部は楽しい!

さぁ、一緒に海に出てみませんか。